補修・改修

スケートパーク、これからの補修・改修を考える

どのような種類のスケートパークやセクションでも、時間の経過による滑走面の損傷や劣化、割れや段差、穴などの問題は発生します。

私たちは、このような安全性に関わる問題を解決します。

施工不良によるモルタル剥離の例(マニュアル台)

このような、ひどい状態になってしまったスケートパークの場合でも、補修・改修の提案をいたしますので、あきらめずにご相談ください。

*お子さんが利用するパークの場合、剥離して段差が出来てしまったコンクリート部分に指が引っかかってしまい怪我する場合がありますので、上の写真のようになってしまった場合は滑走を控えるか、出来るだけ早く補修を検討してください。

コンクリート・スケートパークの補修・改修

コンクリート製のスケートパークの修理・改修には、主に以下のようなケースがあります。

  1. 滑走面が割れたり、穴が開いたり、モルタルが剥がれたり、段差ができた場合。
  2. 滑走面自体の劣化やざらつき、骨材が見えたり、水たまりができた場合。
  3. レールやコーピングを含む金属やスチール、鉄骨部分にサビや浮きが生じた場合。
  4. コンクリートの劣化により鉄筋が露出したり、コンクリートが欠けたりした場合。
  5. 金属コーピング周辺のプラットホームが割れたり欠けたり、段差や剥離が生じた場合。
  6. コーナーガードやL字アングル、アンカーが浮いた場合。
  7. コンクリートセクションが割れたり欠けたり削れたりして、今後広がりそうなクラックがある場合。

対策としては、コンクリートの滑走面が大きく傷んでいる場合は、穴やクラック、段差クラック、剥離などに対して斫ったり、ダイヤモンドカッターでコンクリートを切り、補修面をしっかりと加工し、高強度骨材を練り込んだモルタルやコンクリートを使って補修します。

コンクリート滑走面そのものの劣化やざらつき、骨材の露出、水たまりなどは、削って調整できる程度であれば機械を使って削り、研磨し、浸透性の滑走面保護材を吸収させた後にさらに研磨して(鏡面まで)仕上げを施すことができます。

鏡面仕上げですと転倒時の擦り傷は減りますが、グリップを失い直ぐに転倒しやすくなります。逆にザラザラだとグリップし過ぎによってハイサイドを起こしやすくなって転倒する可能性が高くなり、その場合のダメージは傷だらけです。

このような理由から、グリップ力が飽和してスリップを起こすまでの滑走面バランスを保つ必要があり、磨き上げの「仕上げ程度」には、経験や知識などの調整能力、そして実際に様々な硬度のウィールで滑って確かめられる能力が必要です。

金属のサビはケレンという処理を行い、素地調整後、下地に防錆塗装を施してから仕上げ塗装をします。スケートボードのトラックやBMXのペグなどが当たる部分の塗装やメッキはすぐに剥がれてしまうことがありますが、それ以外の金属部の劣化を抑えることで、スケートパークの景観を美しく保ちながら寿命を延ばすことができます。

金属部とコンクリートの接合部分(プラットホームやコーピング下、コーナーガード部)は、状況によっては両方を補修する必要があります。軽度の傷みであれば、コンクリートで隠れてしまっている裏側の金属部分を一時的に露出させるために斫りを行い、ケレンで金属素地調整後、下地に防錆塗装を施してから仕上げ塗装し、さらにその隙間に補修コンクリート若しくは骨材を調整した高強度モルタル施工をします。重度の傷みの場合は、鉄骨を切って金属パーツを交換します。

モジュラータイプの補修・改修

国内製や海外製、木工や鉄骨製のセクションには、以下のような修理・改修のケースがあります。

  1. 滑走面が割れたり、穴が開いたり、剥がれたり、下地材が浮いたりした場合。
  2. レールやコーピング・アングルなど金属、鉄骨部にサビや浮きが生じた場合。
  3. バンクやクウォーター進入板が曲がったり浮いたりした場合。
  4. コーピングが浮いたり沈んだりガタついたりした場合。
  5. コーナーガードやL字アングル、アンカーが浮いたりした場合。
  6. ボックスやレッジ、バンクやクウォーターなどが壊れてしまった場合。

対策としては、危険を伴う滑走面は全て張り替えます。木材の下地が傷んでいる場合には、下地材や骨組みの交換も必要になることがあります。

金属のサビはケレンという処理を行い、素地調整後、下地に防錆塗装を施してから仕上げ塗装をします。トラックやペグが当たる部分の塗装やメッキはすぐに剥がれてしまうことがありますが、それ以外の金属部の劣化を抑えることで、スケートパークの景観を美しく保ちながら寿命を延ばします。

滑走面の傷み、浮きや曲がり、沈み込み、サビの程度(ケレン1種~4種、穴あき、欠け、剥離)など、状況によってそれぞれ修理方法は異なりますが、特に木製の場合、木材腐朽菌による腐食が進んでいると、一部を交換しても強度が出ない場合もあるため、作り替えが必要になることがあります。

水関係の補修・改修

コンクリート製のスケートパークやセクションに関する水関係の修理・改修

水関係の補修・改修には、かなり大規模なコンクリートの破壊と斫り、削り取り作業が必要です。

ボールやプールの金属接合部(上部)や、バンクの下、クオーターの下、また目地に沿って水が湧いてくる場合、コンクリートの裏側に水の通り道ができている可能性があります。完全に補修するためには、セクションや滑走面の一部を破壊し、削り取る必要があります。こちらはかなり大掛かりな修理・改修工事となります。

補修・改修の必要性と時期

スケートパークの滑走面やセクションには、溝や隙間が完全にないものを作ることは、木材、鉄骨、コンクリート、樹脂など、どんな素材を使っても不可能です。

しかし、子供から大人まで利用できるスケートパークの場合、利用者の安全性を第一に考えると、隙間や段差は一定以上になると問題とされます。

ただし、構造上(進入不可部など)、滑走には問題のない場所や位置では、隙間や段差があっても問題ありません。